• Naoki.

The reason for my life.

国境の壁の

ちょうどそこに生まれる―――。


これが

僕の最初の運命でした。



どこに行っても

僕の生まれたこのベースは

僕の存在の居場所を見つけることを

どこまでも

難しくしました。



だから

幼いころから

疑問に思っていたことがあります。


なぜ

どこで生まれて

何がベースであるかが

その人の

まるで全てを決めてしまうような

そんな地球なのだろうか。って。




人間の欲が作り出した国境が

そこに生まれた人のアイデンティティーになり。

そして属する人種の壁を越えられなくする。


そのベースは

人と人との間に

理解することを難しくし

人の世の万事に至り

多くの問題の根本になっているように思います。




世界は変えられない。

もちろん

当然知っています。


だけど

国境が

人種が

人の命の価値を決めるような世の中は苦しい。


でも

国境が作られて

その中で歴史が展開され

そこで紡がれてきた痛みのある歴史が

人に流れる血の記憶となり

その上で

思想や情熱の矛先が決まり

川の流れのように

その矛先に向かって流れる人々の生き方が

想像以上に築かれすぎてしまっているから。


解り合うことも

受け入れ合うことも

認め合うことさえ

難しいことを

幾度となく

知るしかない環境がありました。


だから

解ってほしいとは思わなくなり。

僕の存在を

認めてほしいとも

いつしか

思わなくなっていました。



でも

ただ

もう少し

なんとかならないものかなって。

絵を描きながら

森羅万象との対話の中で

よく

そう思っていて。


この森羅万象の世界は

ある見方をすると

必ず

どんな命も

他の命の為になっているのに

なぜに

その頂点に立っているはずの人間の世は

そうではないのだろうかって。


この自然の理に

反していて苦しいのではないのかなって。


人の命は人らしくあろうとも

他のためになる命であるならば

もっと

価値が輝くのではないかと

思ったりするのです。




だけど

作り上げられすぎてしまった

単純ではない世の中で

単純ではない人間の思考や感情を持つ身として

他のために生きたいと

前のめりには思わない僕がいるのも

事実です。


何が他のためになるのか

考えてみたとて

エゴでしかないかもしれないわけだから。


だから

僕のやっていることが

いつか

誰かの為になるなら

それが

自然であり

もっとも良い―――。




いつか

成し遂げたいことがあります。


それは

言葉にすると

笑われてしまうような内容かもしれない。


だけど

それを成さずには死ねないと思って生きています。




僕は

世の中を変えることはできない。

歴史の重さを

これでもかと

裸の心に

刃が何度も刺さって

流れる痛みさえ何度も焼かれて

胸が焼けるような思いを

沢山重ねてきたから

よく理解しています。


だけど

一点ぐらいは

変えられるかもしれない。

ヒビだけでも

入れられるかもしれない。

そこから

何かが

僕の考えやエゴを超えて変わるような。

そんな

より

自然に近付く一点になればいい。

願わくば

それが染み出る水のように

周りに染みていけばいい。

そう思います。




分断されすぎてしまった世の中では

会いたい人に死ぬまで会えない人生が

考えられないほどあります。


生まれたのに

ただ

食べ物がないという

そんな理由でなくなる命があります。


生きていくことに

命よりお金が大切になった世の中では

親に売られる少年少女たちの

惨めな人生が

目を向けられないほどに悲惨な痛みの数が

無数にあるのです。




僕は

10代半ばの時に

ブラジル滞在中に見た

リアカーをひいて溶けたアイスを売る

裸足の姉弟の瞳を

今でも忘れられません。


あの時

持っていた全てのお金をはたいたけど

はたして

その後の二人の人生はどうなったのかと

今でも

思うのです。




複雑な環境のもとで生まれた僕は

早くに海外を渡り歩く定めでした。

そんな運命を恨んでいたかもしれない僕は

皮肉にも

世界で見た

凄まじい光景に

ある意味

救われたのかもしれません。

だけど

これもおかしい話で。


誰かの不幸を決めつけて

自分の今をマシだと言うのは

歪んでいるから。

そして

その逆もしかり。


何かが変だ。って。

あれもこれも。

きっと

根本は同じ問題かもしれない。って。




そんなことを

やっぱり

今も思う日々です。




未来に。

歩みを進めたい理由。

僕が僕だけなら

正直どうでもいい人生だから。


自然の理に習い

美しい生き方ができるような

そんな人間になりたい。



そのために

幾重にも

準備を重ねたいと思います。


いつか来るだろう

その時のために。



Naoki.