• Naoki.

蝶。

僕は昔から

よく蝶の絵を描いていて。


別に好きかと言うと

特別好きなわけではない気がするんだけど

本当によく描いてきました。


VancouverFashionWeekからのお誘いもあって

今春から本ラインは全部オリジナルの生地でいこうということになり

じゃあ絵を描くんだって

筆を手にしたら

やっぱり一発目は蝶でした。



絵を描く時って

「これをこのように描くぞ」って決めて描くのとは違って

でもやっぱりフワッとイメージはあって

あとは描き出したら

自分の感覚がピタッとはまるまで

あれこれ描いていくと

「あーできたな」って。


偶然の産物です。



まぁそんな感じで

今回蝶の生地でシャツが仕上がっているのですが

みんな服を買ったり何かを買ったり身につけるときに

その模様について考えることって

あんまりない人の方が多いのかなと思いまして

蝶について書いてみようかなと思いました。



僕は

意外だと言われるのですが

圧倒的に「正統」で「伝統的」な内容が好きです。


自分では意外でもなんでもなくて

柄や模様に対しても

―どこから生まれて

―どういう意味があって

―どのように広まってきたんだろうって

ものすごく気になって

ついつい勉強しちゃいます。



蝶を英語でButterflyと書くのは

バターのように黄色い蝶が一般的だったからだそうです。


蝶の模様は古代オリエントからヨーロッパに渡り

その後特に中国で大きく発達したと伝えられています。


中国では「長」と音が同じことから

延命・長寿を願う模様として使われたそうです。


因みに「蝶」の漢字は

枝の先で揺らめく葉を描くように表したもので

まるでそのような美しい昆虫だという意味があるそうです。



僕は昔よく

蝶にまつわる怖い話とか

あまりよくない迷信を聞かされていたのですが

でもやっぱり蝶は

僕の中では綺麗な存在かな。



こんなこと言うと

あまりいい気持ちしない人もいるかもですが


南米に滞在していた時

宝石屋さんに入ったんですよ。


砂金とか水晶とか

色とりどりの色んな宝石がゴロゴロあったんですけど


奥に黒いのれんがかかってて

引き込まれるように気になったので

入ってみたんです。


そしたら

そこは僕にとって本当に表現が追いつかないほどの

幻想的すぎて体が浮くような空間でした。


毒を持った様々な昆虫をホルマリン漬けにして並べてあったんです。


あんまり綺麗で。

少し酔ってきて。


そこで見た毒蝶は

今もフルカラーで

まるで昨日見たかのように思い出されます。


動かず澄んだ液体の中で

ほんと今にも動き出しそうなその立体が

息が止まるほど美しくて

温度の感じないガラスに隔たれていることが

心に

静かな

それでいて強い衝動を感じさせたことを

よく覚えています。



みなさんは

どんなモチーフが好きですか。

そのうちこっそり教えて下さい。



Naoki.