• Naoki.

36℃から牙。

少し風をあたりに出かけた夜。

名も知らない君が

突然声をかけてきた。


僕の感じを見た君が

僕から言葉を引き出そうとして

縮んだ距離。


それは随分な

体感温度36℃。


だから僕は

その時の

今の内側を話したんだ。


君は

体温と同じくらいの温度で。


声をかけてきて作り出した流れに

僕をのせて

何度も僕に

幾つかの質問をして。

また

引き出しては聞いていた。



だけど

君は

突然

鋭い言葉を放ち

それは

僕の心に刺さった。


真っすぐなその言葉に

僕は

反論する余地もなく。


ただ

頷くしかなかった。




時に

痛いくらい真っすぐな言葉は

魂が求めていた言葉だったりする。




名もない夜の

名もない君がくれた

ぬるい温度から始まった牙は


僕に噛みついて

その跡を残した。



その後の君はまたしおらしく。

そして

また

僕に与えた36℃。


でも

僕の方が少し

体温が上昇していた。




おやすみの響き

残って

まだ君の内側を聞いていないことに気付く。


時は遅し

君の背に

余韻を残した僕がいた。



Naoki.