• Naoki.

躊躇いの紅色、頬を染めて。

どこまでも一人で歩いて

どこでもくぐって入っては

新しいものを見つけて

心躍らせていた

小さな少女。


木漏れ日

林道

駆け出して

上がる息の音

調子よく鳴る砂利の音に重なって

曇りない君の期待は

いつもと変わらず

高まっていたはずのあの日



出会った


大きな道を挟んで


僕と


目が合った―――。




あれから。


季節が変わり。


いよいよ

寒さが世界を蒼くし出した晩に

君が見せた表情から

少女が少し消えかかっていた。




躊躇いながら近付く君は

ゆっくり言葉を選んだ僕に


『可愛く生きてみようとしているの』と。


少し恥ずかしそうに。



だけど

そんな自分に戸惑って

振り返って

それでも

また前を向いて

一歩進んでは

また戸惑って。


少女と大人を何度も行き来しながら

少しずつ

今までとは違う色を差したりして

君が

大人びていく。


不安定な表情に

勇気と不安が混ざりながら。




僕は

そんな君に

なんとも不思議な感情を抱く。


透明で

ガラスのように繊細な

それでいて

力強く立とうとしている君に。




いつも

強がっているのも

葛藤しているのも

きっと

僕に伝わっている。


これから頑張ってみようと思っていることも

だけど自信があるわけじゃなくて

不安に思っているのも。


わかってる。


わかってるから

前へ進んでみて。


きっと今より

ずっともっと

君は奇麗になる。




世界が

美しさで彩られていることを知り

その美しさが

君をもっと輝かすことを知って。


まるで

夜に

何より華やかに輝く月の如く。


そして


女性を照らす男の美は

太陽の如し。



Naoki.