• Naoki.

最大の敵は。

好きなことをして

好きなように生きてきた―――。


僕は

そう見えているのかもしれない。


それは確かにそうで。

否定はしないけど。


だけど

その全ては

やむを得ず

僕が自ら手に入れてきた

痛みの伴う自由でした。


生まれてきた背景も

育ってきた環境も

何をとっても

全くマジョリティではなかったし。


ただ

後ろ盾だけはあって

食べることは困らなかった。

でも

本当にそのたった一つだけが

僕の支えでした。


表に出てはいけない存在として

ほとんど大人と接することもなく

僕は

基本

たった独りだったから。


だから夜を好み

月に願いを飛ばすようになり

夢中になって絵を描き

表を避けて生きていました。


だけど

温度のない後ろ盾だけはあったから。

夜に

色彩を求め

鮮やかな空気を吸えど

人目のない空間を作って

僕は

僕の

息を感じたのでした。


悲しみを唄うのも馬鹿らしい。

かと言って

心の望むことを欲することも非現実的すぎて。


だけど

笑えたのは

僕の殻の現実が

僕以外の人にとっては

望ましく見えていたことです。


それはそれは笑いました。

そして

ひとの虚しさは

ひとには分からぬのだと知る

そんな瞬間を重ねました。


僕は

一般的によくあるような

そんな関係性や環境が欲しかった。

ただ

誰かと食事を共にする

そんな時間が欲しかった。

近しい人が僕の名前を呼ぶ

それが当たり前な

そんな

所謂

日常が欲しかったのです。


多くの人にとっての日常は

僕にとっての非日常で

僕にとっての毎日は

はたから見る人たちにとっては理想で。

それが可笑しくて。

だけど平行線を

ひたすらに

時計の針が描いていくから。


だから。


だから僕は

歪んだ僕の人生を

歪んだままでけっこうなので

ただその上に立つ僕自身だけは

僕なりに

歪ませたくなかったのです。


いつだって

たぶん

どこまでも

落ちることができた。


だけど

命尽きることはあっても

心尽きることは

命ある限り許せなかった。


ここまで

どんな思いで生きてきたんだって

それを

僕自身が一番知っているから。


誰のせいにもできませんでした。

だって

そのようにして生まれた運命だから。


だけど

いつか

時さえくれば

僕は

僕の意志で人生を歩んでいける。

だから

今つぶれてはいけないと。

そんなことに時間を奪われるのが悔しくて。

いつか

偽りの自由が

本当の自由になるはずと

望んで

明日を信じられなくても

望み続けて

叶う日のために

ただ唯一

僕だけは僕を信じていました。

強く在れることを。



まだ途上にいるけど

少し

希望していた未来が見えています。


幸せを願ったことはなかったけど

今が

今までで一番幸せです。

そして

明日もそうであったらいいと思う。



僕だって

満ち足りた人生ではありません。

偏りすぎて途方に暮れるような人生です。

だけど

なんにもないように思っていたけど

何かはある。

それが人には羨ましいものだったりする。

ならば

それが僕の活かせるもので。


つぶれそうになって

つぶれるのにもエネルギーがいるなら

そのエネルギーを反転させて

這い上がる力に変えて。




最大の敵は

自分自身だ。




Naoki.