• Naoki.

すると、世界は鮮やかに色付いた。

世界が暗転したあと


「愛」はズタズタになったからと

きっと使い物にならないなと

「愛」を捨てようと


覚悟を決めた。



ひっそりと闇に

小刻みに震える体で立って

呼吸を沈めて

腹をくくったんだ。




すると

なんと

「愛」が

一層強く脈を打った。


ドクッと


音が聞こえそうなほどに強く。


その強さは

あの時の衝撃を超えて

ズタズタになったはずのカタチを割り

驚くことに

その内側から

再生された真新しい「愛」を生み出した。



今までに感じたことのない


強さが暖く


それでいて柔らかい


そんな性格を感じるような。




---------はっとした。



そして

考える理由などなく

この「愛」が不死身であることを初めて知った僕は

それならば仕方がないと

受け入れることにしたんだ。




すると


急に


暗転したはずの世界が色付き始め

ものすごいスピードで

暗転する前よりずっと鮮やかに広がりだした。




自由だ。



静かに

だけど強く

そう思った。



「愛」が

囚われから今こそ解き放たれて

自らの強さを知り

一層大きくなった証だった。



僕の心は歓喜に満ちた。


再び


だけど新しく


誰かを愛して生きていけるんだから。



今度は


きっと


もっと深く。







世界はあの時確かに暗転した。


だけどそれは


次の世界の幕開けの予兆だった。


そして


想像を超えた「愛」の強さを知るために


必要な痛みだったんだ。







それから ね


僕はこう思うことにするよ。



君の言う通り

全てが嘘だったとして

でも

君が僕に自らを偽っていたことは

それはそれで本当だったと。


そして


偽っていたとしてもなんでも

最後は正面から君の言葉を聞けた。

その内容が何であれ

伝えてくれることが僕にとっては有難いんだ。


あの時僕は

果たして本当に君が偽らずに僕と過ごすことはできなかったのか

それを一度くらい考えることができていればよかったね。


このことは

僕自身

学びとして次へ生かすと約束する。




Naoki.